ストレス関係として処理する? 違う視点で処理する?
さぁ、面接対策の第2回です。
今回は、「ストレス解消法はなんですか」の聞き方をされて、ストレスコントロールができる自分をアピールする対応をしようという話をまず片付けます。
次に、関連で「あなたは休日をどのように過ごしますか」、「あなたの趣味と特技はなんですか」を扱います。
最後に「教員の不祥事をどう思いますか」を考えます。
これらは、ストレスコンロトール視点で答える人が多いのですが、そうでない視点というものも紹介します。
今回の質問に対しても、合格した教え子の回答を用いつつ伝えたいと思います〜。
ストレス解消法は何ですか?
はい、私は体を動かすことがストレス発散になります。
学生時代、バスケットボールをしていたように体を動かすことが好きです。したがいまして、嫌なことがあっても、走ったり筋肉トレーニングをしたりすれば、リフレッシュができます。
Aさん
はい、私は友人と映画の話をすることです。
映画鑑賞が私の趣味なのですが、新作旧作問わず、観た後に、映画仲間とその映画について語り合うことでストレス発散となっています。。
Bさん
この質問、別に深く考えなくて答えられるものですよね。要は趣味とかに打ち込んでリフレッシュします、みたいなことを言えばいいからです。
でも、微妙なニュアンスで失敗するというか、さらに突っ込まれて窮した人もいたようなんです。
例えば、Aさん。このまま、バスケットボールをしてリフレッシュと言わなくて良かったですね。以前、団体競技でストレス発散する内容を話した受験生は、面接官から、「一人ではストレス発散できないんですね?」と突っ込まれたらしいんです。
このことを踏まえると、意地悪質問を回避しておく意味では「体を動かす」まで抽象化しておくと便利ですよね。
それから、Bさんの「話をすること」というのは、よく「親友(あるいは家族)と悩みを話し合ってストレス発散する」にしなくて良かったですね。なぜなら、「悩みの相談だと、学校の仕事面だったら情報漏洩しちゃうよね?」のように突っ込めるからです。実際、その突っ込みを受けた人がいます。
仕事の悩みは同僚としっかりコミュニケーション取ってほしいとは思っているでしょうからその観点で答えるか、Bさんのように「映画」など違う話を予め出しておくのが安全圏です。
ちなみに、他には、「寝る」、「家事する」系でリフレッシュできるという内容でも、合格を手にした教え子がいました。一人で上手くコントロールできる内容を話せば大丈夫でしょう!
あなたは休日をどのように過ごしますか
これは、ストレスコントロールできるかという観点と似た質問と解釈できます。したがって、リフレッシュできる人間であることが分かる内容を話せば基本的にはOKです。
ただ、以下のような発言は「有り」ですよ。何なら「良い発言」です!
はい、私は教養を得ることを意識した過ごし方をしています。
先日でしたら、◯◯美術館で✕✕展を鑑賞したり、その帰りに◇◇の史跡をみたりしてきました。
こういう過ごし方をしますと、授業などのときに話す幅も広がると考えています。したがいまして、教員になった後も休日に楽しんで教養力を身につけたいと考えています。
しれっと、仕事に役立つことを休日にやるんだっていう視点ですね。
教員は、プライベートな時間も、子どもたちが見習うような行動が求められがちな仕事です。読書しましょうとか、教養身につけましょうと言っているわけですから、率先垂範が休日というプライベート時間にできていることは高評価となります。
あなたの趣味と特技はなんですか?
これについても、仕事の気分転換というストレスコントロールの視点で答えることがもちろんできます。
他方で、以下のように話すのも「有り」かつ「良い」です。
私の趣味であり特技は、写真を撮ることです。
サークル仲間にもこの技術は褒められており、日々、写真雑誌などを読んで実際に取り入れるなど研鑽もしています。
高校の教育実習では、担任の先生が、行事の様子を写真におさめる姿が度々ありました。私も勤務校でそのような役割を担い、学校のHPなどを賑やかにする際に趣味兼特技を活かせたらと考えています。
つまりは、仕事にも活かせる趣味・特技をさらっと話してしまうということですね。
他のケースとして、「英会話を自主的に学んでいて、趣味であり特技」と小学校志望者の方が答えました。もちろん、外国語活動に活かしたいという抱負を添えた回答です。
趣味・特技の質問ですら、教育現場で活躍できる自分をアピールするどん欲さは見習うものがありますね。
教員の不祥事をどう思いますか?
この質問については、「ストレスコントロールの失敗の結果といえるので、ストレスを上手く発散したい」みたいな答えが多いのですが、これは、むしろ良くないといえます。端的に分かるエピソードを紹介します。
私は面接指導する時に、ストレス説で不祥事を話す方に、「皆さんて、ストレス溜まったら、年端もいかない子に性的な発情しますか? 暴力振るうんですか? 浴びるほど酒飲んでわけわかんなくなって、気づいたら車運転しますか? 」と尋ねます。
すると、皆口を揃えて「いや、しないです」と言います。
ここから分かることは、ストレスは原因のようにみえて、原因ではないのではないかということです。
さて、私の出会った合格者はどのように述べていたでしょうか?
教員の不祥事については許されないものだと考えています。
特に、セクハラ・パワハラ・モラハラなどハラスメントと呼ばれる行為は、対児童・生徒や同僚の先生に対して数多くなされていたとの報道などがありますので、深刻な事態です。ハラスメントには、力ある立場を利用して行うという共通点があるように、児童生徒や同僚を対等なかけがえのない一人の人間と見ていない意味で、人権感覚がない行為であるといえます。このような行為は絶対に許されないものだと考えます。
私は、人権感覚を持って業務に向き合います。その他の不祥事についても、起こしたと言われないよう遵法意識で生活をしていくことを誓います。
まず、許されないとして嫌悪の感情を示すことは大事ですね。次に、ラストに私はしないという決意も素敵です。
それから、要因分析として、人権感覚が乏しいのだという見解を、根拠持って表明しています。これが、どこかのアンチョコ本にはない考えであり、かつ文科省などの方針(=人権感覚大切)にもずれない言い方になっているところが大変好印象です。
もう一つ、紹介しましょう。
はい、教員の不祥事は、教職への使命感の乏しさが原因ではないかと考えております。飲酒運転など違法行為も、子どもに模範を示す高い倫理観を持たねばならない使命感を忘れた行為に感じるからです。
また、体罰や個人情報管理のように、基準が時代とともに見直されるものについては、対応を変えないと不祥事になります。このとき、学び続けるのが教員の使命という感覚を維持すれば必ず対処できると考えます。
私は、高い倫理観や学び続ける姿勢といった教職にある使命感を忘れず職務に励みます。
ストレス以外だと、教員の自覚を持たなくてはという系統の答えが非常に多いですが、この発言が秀逸なのは、「また、体罰や個人情報管理〜」のくだりです。
不祥事の中には、昔OKとされていたことを変えずに行っていたためNG=不祥事とされた、というのが多くあります。そのことを踏まえており、「リアル」に迫った発言の深みが高評価となる回答です。
皆さんも、不祥事という行為を憎み、その発生要因を正確に捉え、自分がそうならないという強い覚悟を示すことをベースとした発言を考えておきましょう!
以上のように、ストレス解消法や、同じような視点で一見答えそうな質問の違った視点を紹介しました。
今回は、ここまで。
次回をお楽しみに〜
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